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Historical game concept

Historical Game―ヒストリカルゲーム概念

 まず、『ベトベトマニア』はサバイバルゲームではありません。ヒストリカルイベントです。
同じボールを使う競技でもサッカーとバレーボールではルールも楽しみ方も違いますよね。
サッカーとバレーでルールに対してどちらが優れている劣っていると言った議論は起こらないでしょう。
普段サッカーをしている人がバレーをやる際にサッカーのルールを持ち出すでしょうか?
これとおなじようにエアソフトガン(BB弾)は使いますが、サバイバルゲームとヒストリカルゲームとは
どちらが良い悪いではなく、似て異なるものなのです。

 ヒストリカルゲームとは歴史再現ゲームの事です。第二次世界大戦、ベトナム戦争、イラク戦争など実際に行われた戦闘を模し、当時、使用されていた銃器、装備で統一し、勝敗よりも戦場の雰囲気を再現しようとする“大人の戦争ごっこ”です。
海外では、近代戦争だけでなく古代ローマやアメリカ独立戦争、南北戦争、第一次世界大戦なども再現するイベントが行われています。
日本ではデコガン(モデルガン)よりもエアソフトガンが普及していることもあり、

サバイバルゲームと混同してしまう場合もありますが、

ゲーム性や勝敗、エ アガンの性能を重視するサバイバルゲームに対し、決められた年代の中で装備や銃器、自分自身の設定にまで凝り、一兵士の役割を演じるヒストリカルゲームとサバイバルゲームでは方向性が違います。

◆サバイバルゲーム
フラッグアタックやヒット数などゲーム性と勝敗を重視する。
銃器、装備に規定はなく、マーカーを付けチーム分けを行い、15分~30分単位のゲームを行う。
ゲーム性を高める為、細かなルール設定を設ける場合も多い。基本的には敵陣地のフラッグを取る「フラッグタッチ」が一般的。
エアソフトガンとゴーグルさえあれば始められるので競技人口も多い。
エアガンの性能や射撃能力なども問われることからエアガンに改造を施す事が多い、被弾に関しては自己申告であるため
当たった当たらないでゾンビ問題が起こる事もある。

◆ヒストリカルゲーム
歴史に沿った戦闘を再現する事を重視する。
史実の戦闘に基づくため敵味方はマーカーではなく、軍装により分けられる。
銃器、装備に時代設定にあった規定を設け、実際の軍隊行動を模して階級による役割分担や指示系統などを設け、
本部からの指示に従い策敵、拠点防衛などの指令をこなす。
銃器は性能よりも外観にこだわり、モデルアップされていない当時の銃器をフルスクラッチする場合もある。
シナリオがある場合が多く、戦闘においても設定をリアルにするため衛生兵や弾数制限などのルールを設ける事が多い。
多くの場合ヒットコールはなく、被弾した事をオーバーアクションで演じる。
戦争により人気のある軍隊(組織)がある為、人数比に問題がでる場合がある。

◆リエナクトメント(リビングヒストリー)
歴史再現を重視する。
戦闘行為に重点をおかず、戦場の雰囲気を再現する生活展示(リビングヒストリー Living history)を楽しむ。
装備はおろかキャンプや食器、食事まで時代背景に沿った忠実な生活再現をし、基礎教練や各種セレモニーなどを行う。
実際の作戦に基づいた戦闘再現(コンバットリエナクトメント Combat reenactment)を行うこともある。
空砲や発破などを用い、軍用車両などを導入する場合もある。

 大変ざっくりですが、おおまかに分けると上記のように住み分けができると思います。
日本のベトナム戦争ヒストリカルイベントというと本栖ハイランドで行われている『アホカリプス』が有名です。
全国から500人以上のマニアが集結しリビングヒストリーと言われる当時の軍製品のみを使用する本格的なキャンプや戦闘車両も導入される大型イベントです。
前身イベントの『ベトベトしま戦か?』はアホカリに参加するのをためらっているような初心者でも参加できるライト感覚ベトナム戦争ヒストリカルイベントとして企画したイベントです。
初心者でも参加しやすいように、年代設定も細かく規定せず60年~75年までのベトナム戦争全般としています。
"ライト感覚"と言うのは装備の規定を緩くと言う意味であり、リップストップ、パナマソールは認めないなど厳しい規定を持たず、作戦区域や年代にとらわれず好きな師団で参加し、ベトナム戦争全般を自由に表現して下さいと言う意味です。
どんなに素晴らしい装備をお持ちでもベトナム戦争の歴史や背景、自分の装備を理解してなくては何の意味もありません。
適当な装備でもご参加下さいという意味でのライト感覚ではありません。
ベトベトには未成年も参加できますが、小学生でも自分の役割を理解して参加して頂いております。
第一回、第二回はコスプレしたサバゲの域を出ていませんでしたが、

第三回より分隊毎の作戦行動を行うなど参加者のレベルアップと共にヒストリカルイベントへと

ステップアップしていると自負しております。

さらにパワーアップしたイベント『ベトベトマニア』は“誰でも参加できる開かれたイベント”ですが
“誰でも参加できる適当なイベント”ではありません。

敷居が高いと言われますが、好きなら自分で調べて下さい。

貴方の目の前にある便利な箱は検索する機能がついています。“ベトナム戦争 アメリカ軍 装備” “ベトナム戦争 解放民族戦線 装備” “vietnam war equipment” などの語句で検索すれば画像など無限に出てきます。

面倒臭いなら定例会などでそれっぽい格好で楽しんで下さい。

 あなたが、配属されるベトベトでの分隊にも様々な人間がいるはずです。
そこであなたは、どんな役柄を演じますか?
勇敢なNVA、昼は農民のVC、元ベトミンの老兵、手榴弾を隠し持つコーラ売り…。
右も左も判らない新兵、満期を待ちわびる兵士、部下から慕われる分隊長、自分の手柄しか考えない士官…。
などなど選択肢は無限です。
映画での分隊はヒーローばかりでしょうか?戦闘で活躍するシーンだけでしょうか?
食事は?行軍する時は?と様々なシチュエーションを想像してあなたなりのベトナム戦争での兵士を表現して下さい。
所属師団だけでなく、人種、名前、年齢、階級、出身地、前職、徴兵されたのか志願なのか…等決めておくとイメージが固まりやすいでしょう。ドックタグは飾りではなくあなたを表すためにあるのです。
実際の軍隊でも様々な人種、年齢、宗教、価値観の人間が集まって、分隊、小隊を構成しています。
楽をしたい、怪我をしたくないと思う者もいれば、負傷を恐れず勇敢に戦う者もいるでしょう。コンピューターゲームではなく、実際の人間が集まるのですから様々なドラマがあって当たり前だと思います。
当時の兵士にとって戦争は仕事だった訳です。皆さんも日常の仕事での立場や役割などを置き換えて楽しんでみて下さい。

 極端な話ですが、ベトナム戦争に興味がなくても経済力に物を言わせれば、SEAL,グリンベレーなど装備さえ揃えればそれなりに見えます。しかし、中身はどうでしょうか?何の知識もなく装備だけ揃えた兵士がいるでしょうか?
ヒストリカルで大切なのは装備ではなく知識です。究極はパンツ一丁でもどこの国のどの部隊か判る事ではないでしょうか。

 普段はサバイバルゲームを楽しまれている方もいらっしゃるでしょうからサバイバルゲームがベースにあっても良いと思います。
ただし、サバイバルゲームにはサバイバルゲームの楽しみ方、ヒストリカルゲームにはヒストリカルゲームの楽しみ方があります。
『ベトベトマニア』に参加する時だけは特殊な空間(ベトナム戦争の戦場の雰囲気)を創る為に協力をお願いしたいのです。
ベトナム戦争当時の兵士に成りきって下さい。
主催側はステージ(場所)と演目(ベトナム戦争)を用意するだけです。演目を理解しやすくする為に規約とルールを設定しています。そのステージでどんな衣装を着てどんな演技をするのかは皆様次第です。

ベトベトマニアは“大人の戦争ごっこ”です。
出演する皆さま自身が楽しむ為、周囲を楽しませる為に様々なアイディア、意見の元に進化するイベントです。
ベトベトに“お客さん”はいりません。皆様が監督であり主演であり観客なのです。その為、参加者ではなく出演者としています。
自分だけではなく周囲の観客にもあなたのベトナム戦争観を伝えて下さい。観客の目を意識しなければ単なる自己満足です。
『ベトベトマニア』を学芸会にするかハリウッド映画にするかはあなた次第です。
ベトナム戦争への知識と愛情とアドリブを駆使し、もっともっとベトベトを面白くする為、出演者皆様の御協力をお願い致します。

ベトベト実行委員会

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